世伝石塔
せいでんせきとう
3

石造五輪塔は、平安時代後期の遺品を初見とする由緒正しい石塔です。
通常は下から方形の地輪、円形の水輪、三角の火輪、半円形の風輪、宝珠形の空輪という5つの部位で成り立っています。
地・水・火・風・空の「五輪(五大)」は、宇宙を構成する5つの要素、すなわち大日如来のお姿を表すものです。
これは古代インドで生まれた密教の思想です。
日本では弘法大師空海が中国唐から伝え、真言密教の重要な教えとなりました。

本石塔は鎌倉末期の作とされる鳥取県の泊一石彫成五輪塔をお手本に制作しました。
中世石造物の意匠表現には、木造建築や工芸品類を手本にしている部分が多く見られます。本石塔も、平安時代から木造建築の柱に見られる大面取を意匠に取り入れています。
そもそも五輪塔は、密教において胎蔵界大日如来の三昧耶形とされ、五輪塔形そのものが胎蔵大日を象徴するものであり、密教の世界観を表す曼荼羅を立体的に表現したものです。本石塔は五輪塔に大面取を施し、八面にすることで胎蔵界曼荼羅の中核・中台八葉院を表現しています。
さらに塔全体を荘厳するための基壇と反花座を設けています。反花座は反花蓮弁下から四方の上面部分まで幅を広くとり、優雅な表現をすることにより石塔の尊厳性をさらに高めています。
地輪は背を少し低くし、水輪は押しつぶされた球型にしました。火輪の軒形状はやや薄く、反りは真反りです。

本石塔は弊社独自の割(比率)で制作したオリジナル作品です。石塔名も弊社にて命名させていただきました。

DATA

石塔名 大面取五輪塔
石種 瀬戸赤(岡山県北木島産出)
施主宗派
サイズ
幅:90cm
奥行き:90cm
高さ:120cm
希望小売価格 ¥7,120,000税込
本体のみの価格となります。〔付属品・字彫り・納骨室(カロート)・外柵・施工費・輸送費等は含みません〕

オーダーの流れ

製品一覧へ戻る